Interview

成長の鍵は、コミュニケーション力。その武器を磨き、飲食店のこだわりの空間を手がける現場監督へ

 

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諏訪 風輝
すわ ふうき
 
株式会社 山翠舎
現場監督



 
わからないことは素直に聞く。学ぶことも仕事のうち
 

「この仕事で一番重要なのは、職人さんとのコミュニケーションです。僕自身の知識はまだ浅いので、知りたい欲を全面に出して仕事をしています」


そう語るのは新卒で2021年4月に入社した諏訪 風輝さん。北海道の高等専門学校で建築を学び、現在は山翠舎の本社がある長野県で現場監督として経験を積んでいる。


「現場監督は次の工程などの指示を職人さんに出すのが仕事。“先を読んだ”行動が大事なんです。でも、わからないことは中途半端な“読み”で進められない。しっかり聞いて教えてもらうことを心掛けています。特に長野の職人さんは顔見知りが多いので、とても親切で助かっています」


信頼できる職人さんや仲間に囲まれ、仕事にやりがいを感じているという諏訪さん。それでも、最初に現場に入ったときは、正直わからないことだらけで大変だったと話す。


「山翠舎が手がける物件は、古民家で使われていた柱や梁などの古木を材料にしています。そのため鴨居や敷居という基本的な用語から、これまで耳にしたことのない古い呼び名までが現場で飛び交います。経験豊富な職人さんの知識量は本当にすごいので、専門用語を教えてもらうところから僕の仕事が始まりました」


山翠舎の現場で扱っている古木の特徴は、重く、色に深みがあり、独特な曲がり加減があるため納めるのが大変な素材。発注から工事工程の検討、現場での施工まで覚えることばかりだ。


「入社して半年も経たないうちに、長野市や軽井沢町の民家改築・改装、小諸市のコーヒーショップの施工などに携わってきました。どれも大変でやりがいのある仕事だったからこそ、完工したときの達成感はひとしおでした」


現場で経験を積み、ゆくゆくは飲食店のこだわりの空間を手がけることに想いを馳せている諏訪さん。それは学生時代からの願望でもあるという。

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大型施設より個人店舗のひとつひとつ違う内装を手がけたかった
 

生まれは北海道の標茶町(しべちゃちょう)。小学校から中学校までは鶴居村、その後は釧路市の高等専門学校へと、教員だった親の影響で引っ越しが多かった諏訪さん。学生時代は部活でバレーボールに熱心に取り組み、毎年、高専の全国大会にも出場していた。


「部活では『諦めないこと』を徹底して教わり、本気で上を目指していました。かといって上下関係が厳しいわけではなく、先輩後輩の仲は良かった。16歳から22歳まで幅広い年齢層の高専生がいたので、年上の方とのコミュニケーションも得意になりました。だから今、職人さんに物怖じせずに意見を言ったり、何かあればすぐに相談できているのかもしれません」


建築系の高専は、卒業後に大手ゼネコンを目指すのがお決まりのコース。なぜ、諏訪さんは山翠舎を選んだのかと尋ねると、彼らしい答えが返ってきた。


「ひとつひとつ違う内装を手がけることができる飲食店の施工に関わりたくて、同じ構造の建物ばかり作っているイメージを勝手に抱いていた大手企業には興味が湧きませんでした。だから古木を扱った空間設計・施工を手がけている山翠舎を知ったときは、直感的に面白そうだと感じたのです」


山翠舎を選んだのにはもう一つ理由がある。インターンを経験した際の第一印象で、社員同士の仲がいいことに安心感を覚えたからだ。


「木が好きという共通点があるからなのか、皆さん温かい性格の方ばかりでした。入社してからも第一印象とのギャップはなく、社長や職人さんをはじめ人との距離が近い会社なので、失敗や悩みごとがあっても一人で抱え込まずに想いを発信できています」

大切なのは、こだわりを持ち続けること
 

今は本社のある長野の現場にて修業中の諏訪さんだが、将来は東京での勤務を希望している。飲食店舗数が圧倒的に多い都会で、古木を使った店舗づくりに携わりたいという想いからだ。


「大きな商業施設ではなく、街の一画にあるような小さな個人店舗で温かい空間を作りたい。山翠舎に仕事を依頼されるお客様は、新材でできるところにあえて古木を使いたいと注文されるような、こだわりの強い方が多い。その期待に応えていきたいです」


お客様の要望をヒアリングし、予算やスケジュールなどを話し合うのも現場監督の仕事。そこに諏訪さんの強みであるコミュニケーション力を活かすと同時に、現在は1級建築士の資格取得を目指し、勉強の日々を送っているという。


「ものづくりをする仕事に就くのであれば、スキルを磨くことは当たり前。割り切って『ここまででいいや』と考えるのではなく、最後まで諦めずにやり抜くことを大切にしています」


飲食店のこだわりの空間づくりを手がけたいという想いで入社した諏訪さん。その目標に一歩一歩近づく手応えを、今、感じている。

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